ホラリー占星術は文字通り占星術の一つですが、12星座でお馴染みの西洋占星術とは異なる占いです。ホラリー占星術の「ホラリー」には「時間の」「毎度の」という意味があり、生年月日ではなく相談事や質問が発生した日時などを元に占います。どちらかというとマイナーな占いに属しますが、具体的な物事を導き出すには最適な占いといえるでしょう。
今回は、そんなホラリー占星術の特徴ややり方の手順などについて解説いたします。
目次
ホラリー占星術とは?
ホラリー占星術は生年月日を必要とせず、相談事や悩みが生じた日時を元に占う占星術です。日本では別名「時間占星学」とも呼ばれています。ホラリー占星術は生年月日や日付・時刻などの概念が普及していなかった時代から用いられ、誕生日で占う西洋占星術よりも歴史が古い占術といわれています。現在普及しているホラリー占星術の原型は17世紀にイギリスの占星学者ウィリアム・リリーによって再構築された方法とされていますが、近年はリリーを研究している占星家ジョン・フローリーが提唱する方法を用いることもあります。なお、ホラリー占星術はヨーロッパで広く普及しており、株取引や行方不明人の捜索などにも使用されているようです。
ホラリー占星術の特徴
ホラリー占星術では、相談事や悩みなどが生じた日時を元にホロスコープを作成して結果を読み解きます。自分で占う場合は相談事を思いついた瞬間、もしくは漠然とした考えが質問としてまとまった瞬間の日時を基準にします。占術師に占ってもらう場合は占術師に質問をした瞬間、あるいは占術師が質問を理解した瞬間の日時を基準にします。
西洋占星術では占う人の生年月日を基準に固定されたホロスコープを作成しますが、ホラリー占星術では占う日時ごとに異なるホロスコープを導き出します。また、西洋占星術が個人の運命や性格などを占うのに対し、ホラリー占星術は人が関わる事柄や具体的な事柄などについて占います。このためホラリー占星術は占いのジャンルの中では命占いではなく卜占いに属しています。
ホラリー占星術のホロスコープの見方
ホラリー占星術ではホロスコープ上にある12個のハウスに様々な意味を当てはめ、相談内容がどのハウスに属するかをポイントに占います。
12ハウスの主な意味
- 第1ハウス
- 相談者自身、玄関、東、頭
- 第2ハウス
- お金、所有物、財産、食べ物、キッチン、口
- 第3ハウス
- 兄弟・姉妹、従妹、同級生、廊下、肩、腕、手
- 第4ハウス
- 父親、不動産、私室、胸部、北
- 第5ハウス
- 子供、レジャー、相談者が生み出したもの(絵や本など)、子ども部屋、心臓
- 第6ハウス
- 病気、病院、部下、ペット、用具部屋、下腹部
- 第7ハウス
- 配偶者、恋人、ビジネスパートナー、ライバル、パートナーの部屋、生殖器、骨盤、西
- 第8ハウス
- 相談者の死、トイレ、浴室、排泄器
- 第9ハウス
- 学校、知識、勉強、社交場、旅行、宗教、書斎、臀部
- 第10ハウス
- 権力者、仕事、栄光、母親、作業部屋、膝、腿
- 第11ハウス
- 給料、賃金、親しい友人、客室、踝、すね
- 第12ハウス
- 自滅、中毒、うわさ、秘密、倉庫、足の甲、爪先
上記のハウスの中から相談内容を示すハウスを確定し、そのハウスに属する星座や星座の支配星、その支配星が入っているハウスの意味などを基に結果を判断していきます。ホラリー占星術は具体的な物事を占いたい際に適した占術です。「誰が・いつ・どこで・何を」といった質問には特に力を発揮してくれるでしょう。相談事のジャンルも問いませんので、家庭や恋愛、仕事、健康など様々な事柄を占うことが可能です。また、明確な答えを出してくれる占いでもあるため、Yes/Noで答えられるようなシンプルな質問にも答えてくれますよ。近い未来を占うこともできますので、仕事や恋愛などの行く末を知りたい際にもおすすめです。
ホラリー占星術のやり方
ホラリー占星術は専門の占術師に占ってもらうほか、自分で占うことも可能です。ここではホラリー占星術のおおまかな手順についてご紹介しますので参考にしてください。
準備するもの
特にありません。必要に応じて筆記用具などを用意しておきましょう。
占い方
- 相談や質問を考えておきます。漠然とした内容ではなく、できるだけ具体的な内容のものを用意しておきましょう。
- ホロスコープを作成します。ホロスコープは自分で作成することもできますが、気軽に占いたい場合は専用のソフトや無料作成サイトなどを使いましょう。占う日は悩み事や問題を思いついた日時、あるいは考えが質問としてまとまった日時を設定してください。
- ホロスコープが完成したら、相談内容を示すハウスを確認します。
- ハウスが分かったら、そのハウスに属する星座及びその支配星、支配星が位置しているハウスの意味などをチェックしながら結果を読み解いていきます。
第2ハウスまたは第4ハウスどちらかの支配星の状態を確認し、その支配星が位置しているハウスを元に判断します。ハウスが表す場所は各ハウスの基本的な意味が参考になりますので、第1ハウスなら相談者の部屋か玄関、第2ハウスならキッチンという要領で読み解きます。なお、月が失くし物自体を表す場合もあるようです。
自分以外の人を占う場合
ホラリー占星術では自分以外の人を占うこともできます。ホロスコープを見る際に少々応用が必要になりますが、さほど難しくないので挑戦してみてください。
1.まず自分にとって占う対象の人を表すハウスを探します。
2.1のハウスを起点として、相談内容を示すハウスを見つけます。
(例1)兄弟の仕事について知りたい場合
相談者の兄弟を表す第3ハウスを起点に、仕事を示す10番目のハウスをみます。第3ハウスから半時計周りに10ハウス分移動した第12ハウスが兄弟の仕事を示すハウスとなります。
ホラリー占星術の注意点
ホラリー占星術を行う際は、半信半疑や遊び半分ではなく真摯な気持ちで挑むことが重要です。雑念が入ると導き出されるホロスコープにも影響が出るといわれていますので、真剣に占うようにしましょう。また、ホラリー占星術では未来を占うこともできますが、何十年先といった遠い未来を占うことには適していません。数か月先もしくは1年ほど先の近い未来を占うようにしましょう。同じ相談や質問を繰り返し占うことも控えてください。占い結果が受け入れにくい場合は日を改めて占いましょう。なお、同じ相談を別の占術師に占ってもらうことは可能としています。
まとめ
ホラリー占星術ではハウスを正しく読むことが鍵となります。また、運命や宿命を占う西洋占星術と使い分けるとより多角的に占うこともできますよ。明確で具体的な答えを知りたい際はぜひホラリー占星術を活用してくださいね。