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太占とはどんな占い?やり方や読み方は?

太占は、たいせんでもたうらないでもなく「ふとまに」と読みます。変わった印象の名前ですが、これは日本に古くからある占いの一種です。高校の日本史などで、この太占について習った覚えがある人もいるかもしれませんね。実は、太占はたんなる占いではなく、日本の歴史を伝えるひとつのパーツなのです。

このページでは、日本古来の占いである太占についてやり方の手順や歴史など紹介していきます。

太占とはどんな占い?

太占とはどんな占い?今は太占として伝わっていますが、他にも布斗麻邇、太兆とも書き、読み方は同じです。また、鹿の骨を使って占っていたことから鹿占(しかうら)という呼び方をすることもあります。鹿は神聖な動物とされていたことから太占には鹿の骨が多く使われていましたが、時には猪などの骨が用いられることもあったようです。しかしながら、鹿の骨を使用する太占は飛鳥時代には廃れていきます。それは、鹿の骨を使う太占に変わって亀の甲羅を焼いて占うという亀卜が主流になっていったからです。

太占の歴史

太占の歴史この太占に関しては、7世紀に天武天皇の命により作成が開始された古事記にも登場しています。古事記によると、日本列島を産み出した親であるイザナギとイザナミが、天神に太占によりどうやったら立派な子供に恵まれるかどうかを占ってもらったと記されています。このように太占は、日本の神話にまで登場する伝統的な占術です。

その他、太占に関する記述としては、中国の歴史書である魏志倭人伝では日本では「骨を灼きて以て吉凶を占う」と記されており、これは太占のことになります。魏志倭人伝にもあるように日本では弥生時代に、何か吉凶を判断する場合に鹿の骨を使った太占が行われていたのです。

太占ではどんなことが占える?

太占ではどんなことが占える?太占の特徴は、やはり動物(鹿)の骨を焼いて現れたひび割れの様子で占うというところでしょう。古来より、天からの神命を受けるために太占は利用されてきたのです。このように太占は、神聖なものとされ政治的な判断や国の運命を決めるような物事の判断などに用いられてきました。

これからどうしたら良いのか、未来はどのようになっていくのかなどを占うことが出来ます。昔から個人の運命や悩みごとを占うようなものではなく、ひとつの神事として行われてきた占いです。そういったこともあり、現在では太占は今年の農作物が豊作かどうか、その行方を占う為に行われている占いとなります。

今、この太占が行われているのは、一部の神社のみとなっています。ひとつが一之宮貫前神社、もうひとつが武蔵御嶽神社でありどちらも大切な神事として行われているのです。逆にいえば、今では太占はこの2社でしか見られないということでもあります。そのため現代人にとって、他の占いのように太占は決して身近な占いだとは言えないでしょう。なかなかお目にかかることの出来ない、まさに神秘の占いだと言えます。

関連リンク:
一之宮貫前神社
武蔵御嶽神社

太占のやり方

太占のやり方太占は、一般人が行える占い方法ではありません。というよりも、占い師であっても太占を生業としている人はいないでしょう。ですからここでは、個人が太占を行う方法を紹介するのではなく、太占がどのように行われてきたのを紹介したいと思います。
 

準備するもの

太占の特徴からも分かるように太占を行うには、鹿の骨を用意しなくてはいけません。また、骨を焼いて占うためな場所と火種も必要となってきます。

やり方

1,奉納された鹿の肩甲骨を用意し、呪文を唱えながら火で骨を焼きます。
2,焼かれた鹿の肩甲骨に、ひび割れが発生します。
3,ひび割れの数や様相から、結果を占います。

現在、武蔵御嶽神社で行われている太占では、農作物についてひびの様相から10段階で判断をしているそうです。残念なから、太占は秘術であるために一般公開はされていないそうで、その詳しい占い方法も分からないというのが実状です。

太占をやる上での注意点は?

太占は動物の骨を使いますから、その動物に対して敬意を払うことを忘れてはいけません。とはいっても、現代において一般人が太占を行うこと自体に注意が必要です。占いには数多くの方法がありますが、自分や他人の運勢を占うのなら他の方法が適していると言えるでしょう。そもそも太占をするために、鹿狩をして鹿の肩甲骨を手に入れることは法律に反した行為となります。

太占の魅力

太占の魅力太占は、古事記や日本書紀、魏志倭人伝にまで記されている歴史のある占いとなります。鹿の肩甲骨を焼いて天からの神事を得るという太占は、古来より神聖な政のひとつでもあったのです。残念ながら、現在ではその神事を目にする機会はありませんが、日本で続く古くからの伝統と歴史のある神事としてこれからも太占は残っていくことでしょう。実際に目にする機会、行う機会はなくても、太占がどんな占い方法なのかどのような歴史があるのは知っておきたいものですね。