六爻占術は中国発祥の易占いの一つ。易占いとして有名な周易の流れを汲みながら、十二支や五行陰陽などの要素をプラスした占術です。六爻占術は的中率の高い占いと呼ばれ、かの有名な諸葛孔明が軍略に使用していたともいわれているんですよ。
今回は、そんな六爻占術の特徴ややり方などについて解説いたします。
目次
六爻占術とは
六爻占術とは、古代中国で使用された周易から発生した占いの一つです。周易とは陰と陽を図像化した「易卦」をもとに卦辞・爻辞などを読み解いて物事を占う占術ですが、この形式に五行や十二支などの関係性を組み合わせて誕生したのが六爻占術とされています。五行や十二支の要素を使用する点は断易とも似通った部分がありますね。
起源
六爻占術の起源は中国の漢の時代に遡り、当時活躍した易学者・京房がその骨組みを作ったといわれています。以後六爻占術は時代とともに発展し、今日では易占いの一つとして普及しています。
歴史
日本では、王虎応氏という方が六爻占術の研究者として有名です。王氏は中国の考古学者で、発掘した古代の文献をまとめて六爻占術を紹介したといわれています。日本人の研究者としては森田健氏がよく知られています。また、日本には六爻占術を深く学ぶための教育やプロとして活躍できるよう認定試験を設けている団体もあります。
特徴
六爻占術では、易卦と呼ばれる図像を構成する「爻」に十二支を割り振り、それらの五行や陰陽の強弱関係などから様々な物事を読み解いていく点が特徴的です。
その占術方法は同じ易占いである周易や断易に似ていますが、六爻占術ではコインを用いて卦を導き出します。六爻占術では導き出した各卦の爻位を重視しつつ、各爻に五行や陰陽・十二支などの要素を配置することで物事を多角的に占うことを実現しているといえます。また、断易同様占う対象を「用神」として絞るため、より相談内容を掘り下げることも可能になっています。
六爻占術で占える内容は多岐にわたる
六爻占術は偶然の事象を元に結果を判断する「卜占い」に属します。卜占いは、占星術などある程度一貫した結果が出る「命占い」に比べ、その時々にふさわしい結果を柔軟に導き出せる占いといわれています。同じ物事を占う場合でも、占ったときの自分の状況にマッチした答えを求めることができるのが六爻占術の強みといえるでしょう。
六爻占術では占える内容も多岐にわたります。吉凶の判断から一問一答、仕事運や家庭運、病状や天気など様々な項目を占うことが可能とされています。また、物事を占うだけでなく、結果に対する対策や改善方法を示してくれるともいわれています。
六爻占術のやり方・勉強の方法は?
六爻占術は周易や断易とよく似ていますが、卦の解釈などに異なる部分があるようです。ここではおおまかな六爻占術の方法についてご紹介しますが、本格的に六爻占術占いをしたい場合は専門の書籍を読むか六爻占術の占術者に直接師事を仰ぐ方が望ましいといえます。
六爻占術テキスト
準備するもの
● コイン3枚
専用のコインがありますが、10円玉や100円玉などを使用することもできます。必ず同じ種類のコインを用意するようにしましょう。
やり方の手順
六爻占術はその過程で計算を行いますが、ソフトなどを使わずに自分で計算ができるようになりましょう。
手順①:占う内容を決めます。できるだけ具体的な内容のものを準備しましょう。
手順②:占い内容を念じながらコインを6回投げます。あまり間を置かず軽快に投げましょう。
手順③:投げたコインの裏表をチェックします。10円玉の場合は10と書いてある方が表、その反対側を裏面とします。コインの裏と表は陰陽を表しており、投げて出た6つの面が卦を構成する爻を表します。導き出された6つの面=6つの爻の組み合わせが六十四卦のどの卦に当たるのか確認しましょう。
手順④:導き出された卦を確認したら、その意味を解読して結果を判断します。六爻占術では、主に占いの対象や目的を示す用神を確定し、用神が五行や十二支などとどのように影響し合っているかなどを解読していく形式になるようです。また、六爻占術では一つ一つの爻の意味を示す爻位も肝要なポイントとしていますので、該当の卦の爻位についても結果判断の参考にするとされています。
六爻占術をやる上での注意点は?
六爻占術を学ぶ場合は易と六爻占術独自の知識が必要になりますので、両者の内容を正しく理解しておくことが大切です。マスターするにはかなりの練習が必要になるともいわれているため根気よく取り組みましょう。六爻占術は独学で占うほか、対面での占いや電話占いなどで占ってもらうことも可能です。その際は、占術者が六爻占術の資格を持っているか事前に確認しましょう。
また、思わしくない結果が出た場合などに何度も占い直さないことも重要です。六爻占術は結果の他にアドバイスや対処法などを提示してくれますので、それらを参考にして前向きに結果を捉えましょう。
六爻占術の魅力とは
六爻占術は周易と断易のいい所を取り入れた占術ともいわれています。習得するのに時間がかかるといわれていますが、易の学習を兼ねて勉強してみるのもいいかもしれませんね。フレキシブルな易占いに興味がある場合はぜひ六爻占術を試してみてくださいね。