ジオマンシーは直訳すると「土占い」といい、その名の通り土や石を地面に投げて占う占術です。ギリシャ語では「大地の予言」を意味し、ジオは「大地」、マンシーは「お告げ」を示しています。様々な物事を占うことができ、的中率も高いため日本でも注目され始めている占いなんですよ。
今回は、そんなジオマンシーの歴史や特徴、占い方などについて解説いたします。
目次
ジオマンシー占いとは?その歴史は?
ジオマンシーとは、土や砂を放り投げて地面に出来た模様やパターンを元に物事を読み解く占いです。伝説では大天使ガブリエルが賢者ヘルメス・トリスメギストスに伝えた技法ともいわれていますが、中東で発祥しアフリカやヨーロッパに伝わったという説が有力視されています。
特にヨーロッパでは中世やルネサンス時代に大流行し、フランスの皇帝ナポレオンもジオマンシーによる占術を利用していたと伝えられています。
その後下火になった時期もありますが、19世紀には秘密結社「黄金の夜明け団」によって再構築され再び普及するようになります。近年ではアメリカ人作家ジョン・マイケル・グリアなどの影響によってさらに関心を集めているようです。
また、占い方も時代と共に変化し、元来の土や砂を投げる方式から棒を使って地面に点を描く方式や石を投げる方式などに進化していきました。パターンを作る専用の装置が使用されていた時代もあります。現在では紙やペンなどを使用した簡素な占い方が主流となっています。
ジオマンシー占いではどんなことが占えるの?
現在のジオマンシーは、無作為に導き出した点や石などの数から「シンボル」と呼ばれる図像を作成して物事を占います。各シンボルには16種類あり、それぞれの形に意味があります。
ジオマンシーのシンボルについて
名称(点の構成) | 意味・キーワード |
ポプラス(全て偶数) | 人々、多数、チームワーク、受け身、安定 |
ヴィア(全て奇数) | 少数、道、旅行、チャレンジ、変化 |
コンジャンクショ(偶数・奇数・奇数・偶数) | 絆、縁、決断 |
カルサー(奇数・偶数・偶数・奇数) | 孤独、拘束、中断、距離 |
フォーチュナ・メジャー(偶数・偶数・奇数・奇数) | 大吉、成就、強運、成功 |
フォーチュナ・マイナー(奇数・奇数・偶数・偶数) | 小吉、日常の幸運 |
アクウィッショ(偶数・奇数・偶数・奇数) | 充足、満足、達成 |
アミッショ(奇数・偶数・奇数・偶数) | 喪失、放出、分配、出産 |
ラエティーシャ(奇数・偶数・偶数・偶数) | 喜び、楽しみ |
トリステシャ(偶数・奇数・奇数・奇数) | 悲しみ、受難 |
プエラ(奇数・偶数・奇数・奇数) | 少女、女性性、美、ときめき |
プエル(奇数・奇数・偶数・奇数) | 少年、男性性、競争心、勝利 |
アルブス(偶数・偶数・奇数・偶数) | 純白、正義、知性、修行 |
ルベウス(偶数・奇数・偶数・偶数) | 流血、トラブル、不誠実 |
カプト・ドラコニス(偶数・奇数・奇数・奇数) | 吉凶混合、スタート、大きな変化 |
カウダ・ドラコニス(奇数・奇数・奇数・偶数) | 終了、卒業、分岐点 |
なお、シンボルの意味や解釈については黄金の夜明け団による形式が主流だといわれています。
ジオマンシーでは幅広い範囲の物事を占うことができます。今日の運勢や吉凶の判断などシンプルな質問はもちろん、悩みや問題の解決方法など複雑な相談事にも対応してくれますよ。アドバイスを求めることもできますので、迷いがある場合や助言が欲しい際にもおすすめです。また、解読方法によっては過去や未来の状況を知ることもできますので、物事の流れを占いたい際にも役立ってくれるでしょう。
ジオマンシー占いは簡単?自分で無料で占う方法は?
ジオマンシーの占い方法はシンボルを導き出すことからスタートします。ここでは2種類のシンボルの出し方と、2パターンの結果の見方について解説いたします。
シンボルの出し方①:紙とペンを使う方法
準備するもの
● 紙
● ペン
占い方
手順1
占う内容を明確にします。
手順2
目を閉じ、占う内容を念じながら「・・・・・」というように点を横向きに書きます。点の数は気にせず、無造作に好きなだけ書くことがポイントです。これを1列目とします。
手順3
手順2と同じ要領を3回繰り返し、点の列を4つ作ります。
手順4
各列の点の数を数えます。列の点の合計が奇数なら点を1つ(「・」)、奇数なら2つ(「・・」)を上から書いていきます。
手順5
手順4で描かれた点の形が導き出されたシンボルとなります。
シンボルの出し方②:天然石を使う方法
準備するもの
● 天然石の細石(水晶などを細かく砕いた粒のこと。宝石店などで販売されています)
占い方
手順1
占う内容を決め、その内容を念じながら細石をひと摘みして取り分けます。
手順2
手順1と同じ手順を3回繰り返し、細石の小山を4つ作ります。
手順3
それぞれの山の石を数え、合計が奇数なら点を1つ(「・」)、奇数なら2つ(「・・」)を上から書いていきます。
手順4
手順3で描かれた点の形がシンボルとなります。
結果の見方①:シンボルの意味を参照する
導き出したシンボルの意味と、占った内容を照らし合わせて結果を読み取ります。最も簡単に結果を判断する方法です。
結果の見方②:チャートを使う
導き出したシンボルをチャート化して結果を見る方法です。少し手間はかかりますが、物事を深く解読することができますのでぜひ挑戦してみてください。なお、チャートを自動計算してくれるサイトもありますので、もっと気軽に算出したいという場合は参考にしてくださいね。
チャートの作り方
手順1
上記の手順を参考にして4つのシンボルを導き出します。
手順2
シンボルを出した順に「母1」「母2」「母3」「母4」とし、右から順に並べます。
手順3
母から娘のシンボルを導き出します。母1~4の1列目の偶数奇数を示す点を上から書いて重ね、「娘1」とします。同じ要領で2~4列目の偶数奇数を示す点を上から書き、全部で4通りの娘のシンボルを作ります。
手順4
娘1~4が完成したら母の右側に並べます。
手順5
母と娘から姪のシンボルを導き出します。母1と母2の1列目の点を足し、合計数の奇数偶数を表す点を書きます。次に母1と母2の2~4列目の点を足し、合計数の奇数偶数を示す点を1の下に書いて「姪1」とします。
同じ要領で母3と4で「姪2」を作り、娘1と2で「姪3」を、娘3と4で「姪4」を作成します。
手順6
姪1~4が完成したらチャートに並べます。姪1は母1・2の下、姪2は母3・4の下、姪3は娘1・2の下、姪4は娘3・4の下に配置しましょう。
手順7
つづいて姪から「右の証人」「左の証人」のシンボルを導き出します。手順は5と同じで、姪1と姪2の各列の点を足し、合計数の偶数奇数を示す点を書いて右の証人を作ります。同じ要領で姪3と姪4から左の証人を作成します。
手順8
右の証人は姪1・2の下に、左の証人は姪3・4の下に配置します。
手順9
左右の証人から「裁判官」のシンボルを導き出します。5、7と同じ要領で二つの証人のそれぞれの列の点を足し、各列の偶数奇数を示す点を上から書いて裁判官のシンボルを作ります。
手順10
裁判官を左右の証人の下に配置します。
チャートの読み方
チャートの重要な結果は裁判官と証人のシンボルに現れます。
● 裁判官:相談の答えを示します。
● 右の証人:相談者の状況や立場などを示します。
● 左の証人:相談事や相手の状況などを示します。
さらに、以下の4つの分類から詳細な結果を知ることができます。
● 第1トリプリシティ(母1・母2・姪1):相談者の状況を示します。
● 第2トリプリシティ(母3・母4・姪2):相談項目の背景や状況・影響などを示します。
● 第3トリプリシティ(娘1・娘2・姪3):相談者の周囲の環境・状況などを示します。
● 第4トリプリシティ(娘3・娘4・姪4):第三者や外部からの影響・相手の本心などを示します。
なお、占い結果が著しく悪かったり結果の判断が難しい場合は「調停者」というシンボルを別に作って補完しましょう。調停者のシンボルは母1と裁判官の各列を足し、各列の偶数奇数を示す点を上から書いて作成します。
ジオマンシー占いをやる上での注意点は?コツは?
ジオマンシー占いでは、点を書く際に無心になることがポイントです。ついつい数を数えてしまいがちですが、相談内容を強く念じたり音楽を聴いたりして数をカウントしないよう注意しましょう。点を3つずつ書くと奇数と偶数がばらけるという効果もあるようです。どうしてもカウントしてしまうという人は天然石を使った方法が向いているかもしれません。また、点の数え間違いにも注意が必要です。数え間違い防止には点を2つずつ線で繋ぐ方法が便利です。全て繋ぐことができれば偶数、1つ余れば奇数となりますので偶数奇数の判断もしやすくなりますよ。
ジオマンシー占いの魅力とは
ジオマンシーは紙とペンがあれば誰でも行うことができます。相談の内容によって簡単な判断方法とチャートを作る方法を使い分けることもおすすめです。あらゆる相談事に対応していますので、恋愛や仕事、健康など様々な項目を占ってみてくださいね。